小電流用ブレーカー回路
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事の起こり・・・
2011年の夏に冷蔵庫が壊れてしまっててから、まあ一人暮らしだしと言う事で、2念半くらいの間
100リットルくらいの容量の小さな直冷式冷蔵庫を使用していました。
これが困ったことに、冷蔵庫奥の壁面が冷えるのです、これが困ったことにこの面に霜は付くは、ドアに近いところは全然冷えないは
ちょっと物を詰め込むと、冷蔵庫としては絶望的な状況になってしまいます。
そこで奥の壁面近くでファンを回すと良い塩梅に冷気が回り、ドアポケットの飲み物も快適に冷えることがわかったのですが
冷蔵庫の中のものがファンの羽に触れて止まってしまったりします。
ファン(もう少し正確に言うと、電池2本で駆動するソーラーモーター+小さなプロペラ)が止まっても、ちょっと冷えなくなるくらいですが
困るのは回っているときには60mA位の電流が200mA程になってしまい、電池が不必要に消耗してしまうこと。
NiMHを使うので、懐が痛むわけではないのですが、それでも気分がよくありません。
そこで、3Vで動作して、何かに当たるなどしてモーターの電流が150mA程になると電流が切れ、
スイッチを押すと復帰する、言ってみれば「小電流用のブレーカー」回路を考えてみました。



PNPトランジスタQ1のベース電流をQ2でスイッチするようにしています。
Q2のベース電流はQ1の出力側から取っていますので、まずはスタートスイッチを押さなければ、Q1から電流を取ることはできません。
Q1がONになると、ソーラーモーター(60mA位で回ります)が回り始めます。モーターに流れる電流はRTで監視して
RTの電圧降下が0.6V位になるとQ3がONになり、Q2のベース電流を「横取り」してしまいます。
するとQ2はOFFになり、Q1のベース電流も遮断されてしまいますので、Q1もOFFとなってモーターは止まります。
Q1がOFFの時には、回路にはほとんど電流は流れません。
再びモーターを回したい時には、スタートスイッチを押せばQ1がONになり→Q2もONになり→モーターは回り続けます。

Q1は少し大目の電流を流せる2SA950です。Q2Q3はNPNの小さなトランジスタなら何でも良いでしょう。
停止する電流はRTで調節します。停止する電流=0.6V/RTとなるように、RTを選びます。
当然ですが、この回路は直流でしか使えません。
小さなトランジスタ&必要最小限の素子ですから、電流はせいぜい250mAまでです。
また、RTで最大0.6V(実際には、問題なく動作している時には0.3V程度)、Q1で0.2Vほど電圧のロスがあります。
電源電圧に対してとても無視できる値ではないのですが、仕方ありませんね・・・





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