M34シリーズのちょっとした応用回路

1周期あたりちょっとだけ消えるようにしてみる
通常の使用方法では、M34−1LやM34−2Lの場合、1周期の間ちょっとだけピカッとLEDが光る動作ですが
逆に1周期の中でちょっとだけLEDが消える動作としたい場合もあるかもしれません。
もっとも単純には、下の回路図のようにすると良さそうに思えます。

(図5 M34シリーズで1周期の中でちょっとだけLEDが消える点滅動作をする回路)

LEDには抵抗を通じて電流が流れ、LEDが点灯しますが、
LED端子がONになるとLEDをショートしてしまいますので、その間はLEDが消灯します。
抵抗に100Ωを使用して組み立ててみたのが下の写真です。

(写真3 M34シリーズで1周期の中でちょっとだけLEDが消える点滅動作をする回路)

動作はこちらのビデオファイル(wmv形式 約240kB)のようになります。


回路はとても簡単なので良いのですが、LED点灯時よりも消灯している期間のほうがより多くの電流が流れてしまいます。
ちょっと釈然としない動作かもしれませんね。



1周期あたりちょっとだけ消えるようにしてみる(2)
上の方法は簡単で良いのですが、あと一工夫してトランジスタを1個追加して組み立ててみます。

(図6 M34シリーズで1周期の中でちょっとだけLEDが消える点滅動作をする回路−2)

M34シリーズの出力がOFFの時、抵抗を通じてトランジスタのベースに電流が流れ、トランジスタはONとなります。
LEDには抵抗1を通じて電流が流れ、光ります。
M34がONとなると、トランジスタのベースに流れていた電流を”横取り”して流してしまうため、トランジスタはOFFとなってLEDは消えます。
M34−1LやM34−2Lを使用した場合、1周期あたりちょっとだけ消える回路となります。
トランジスタは、ベースに少しの電流を流せば、その何十倍(かそれ以上)の電流をコレクタに流せますので
抵抗1の値を大きくして、LEDが光っていない時の電流を少なくすることが出来ます。
また、2SC1815を使った場合でも最大で150mA(実際には余裕をみて100mA位まで)流せますので、
IC単体よりも多くのLEDを点滅することが出来ます。

(図7 M34シリーズで1周期の中でちょっとだけLEDが消える点滅動作をする回路−3)


沢山のLEDや豆電球を点滅する回路
上の例では1周期あたりちょっとだけ消える動作でしたが、M34−1L/2L本来の(?)1周期あたりちょっとだけ光る動作で
沢山のLEDを同時に点滅する場合、下の回路のようにPNP型のトランジスタを使います。

(図8 M34シリーズで沢山のLEDを同時に点滅する回路−1)

2SA1015も最大で150mA(実際には余裕をみて100mA位まで)流せますので、5個位のLEDを同時に点滅できます。
LEDの電流を制限する抵抗は、厳密にはLED1個に付き1つずつつけたほうが良いのですが、
同じLEDならば5個位の並列ならば1つにまとめてしまっても、差し支えないでしょう。
異なるLEDを並列にしたい場合には、電流を制限する抵抗は必ず別々にします。
より多くのLEDを使いたい場合、もっと多くの電流を流せる2SA950や2SA1020などを使用し、R1の値も小さくします。

(図9 M34シリーズで沢山のLEDを同時に点滅する回路−2)


懐中電灯用の定格電圧2.5V程の豆電球やムギ球を点滅することも出来ます。

(図10 M34シリーズで豆電球を点滅する回路)


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