LEDを点灯する方法


まずはLEDを点灯する方法から入ってみます。

LEDって何?と思われる方もいらっしゃると思います。
LEDとは光を発するダイオードの事で、例えばパソコンのHDDにアクセスがあったときにピカピカ光る、あの小さなランプなどがそうですし
自動車のハイマウントストップランプや最近では信号機にも使える、明るいものもあります。
な〜んだ、ランプだったら、適当な電源につなげば良いだけジャン!と思われるかもしれませんが、そうはいきません。
豆電球ならば、例えば定格電圧2.5Vならば乾電池2本(=2〜3V位)につなげば、何の問題も無く光りますが
規格を見て定格2Vと書いてあるLEDを3Vにつなぐと、全く光らないか、ピカ〜と明るく光り、そのあと直ぐに壊れてしまいます。
何故かというと、
 豆電球の場合
  ○極性は無いので、2本の線を+−どちらにつないでも良い
  ○定格電圧を少しくらい前後した電圧をかけても、電流がむやみに小さくなったり、流れすぎたりしない
     (もちろん、程度というものがあります。2.5Vの豆電球を6Vにつなげば一瞬で切れます)
 LEDの場合
  ○極性があるので、+側につなぐべき線と、−側につなべき線がある。
    これを逆にすると光らないばかりか、最悪壊れてしまう。
  ○定格電圧より少し低い電圧ではほとんど電流が流れないので、光らないが
   定格電圧を少し超えると、電流を何らかの方法で制限しなければどんどん電流が流れてしまい、壊れてしまう。
という違いがあるからです。
そこで、LEDを点灯するには
 +−に注意し、かつ、電流を制限してあげる
事が必要になります。

電流を制限するには
1.定電流ダイオードと言う素子を使う
2.抵抗を使って制限する
などの方法が考えられます
ここでは9Vの乾電池で今流行り(?)の白色LEDを点灯する方法を説明してみます。
他のLEDや9V以外の電圧でも同様ですので、ご自身で考えてみてくださいネ。

1.定電流ダイオードを使う
 まず知っておくべきことですが・・・・白色LEDには何Vかけて、何mA流すか?です。
 白色LEDの規格を見ると、多くのものは定格電圧3.5V程度、定格電流20mA程度となっていると思います。
 これは3.5Vをかけて20mA流さなければならない・・・のではなくて、逆に
 20mA流すと3.5Vの電圧がLEDにかかりますヨ、と考えたほうが解り易いです。
 20mAという電流は、LEDの性能を最大限発揮する電流だけれど、これ以上は流さない様に使う必要があります。
 20mAより少ない電流値でも、LEDにかかる電圧は大体3.5V(少し小さくなりますが)です。
 さて、電流を20mA程度に制限する方法ですが、世の中には「定電流ダイオード」と言う素子があり、
 これを使うと、簡単に電流を制限できてしまいます。
 ただし、電流の値は飛び飛びにしかありません。20mAあたりでは15mAのもののみです。
 しかも±3mA程度のバラツキがあります。
 が、LEDの特性を計測するわけでもありませんので、厳密に電流値にこだわるのはナンセンス!でもありますので
 図の様に接続してみましょう。これで、これだけで、LEDへの電流は15mA前後に保たれ、キレイに光るはずです。

 LEDは長いほうのリード線がアノードです。定電流ダイオードは、色のついたマークがある方がカソードです。

 ここでもう一つ注意するのは、定電流ダイオードが実力を発揮するためには、
 それ自身に少なくとも3V以上の電圧がかからなくてはならない。事があります。
 ここでは9Vですから、LEDに約3.5Vかかるとして、定電流ダイオードには9−3.5=5.5Vて、OKですが
 5V位の電源では、電流値が少なくなってしまうかもしれません。
 また電源電圧が高すぎると、定電流ダイオードの負担が大きくなりすぎて壊れてしまいます。

 LEDや定電流ダイオード(もちろん整流用などほかのタイプも含めて)などの「ダイオード」には「アノード」と「カソード」の極があって、
 電流はアノードからカソードに向けて流れます。逆方向には原則として流れません。
 したがって、+側にアノードを−側にカソードを接続しなければなりません。

2.抵抗を使う
 定電流ダイオードは便利なのですが、高い(店により50〜150円程度)ですし、電流値も飛び飛びでしか用意されていません。
 ちょっと計算が必要ですが、抵抗で制限してしまえば10円程度で済みます。
 電源電圧9Vで白色LEDを点灯することを考えると・・・
 抵抗には(電源電圧−白色LEDにかかる電圧)だけの電圧がかかります。
 この電圧がかかったときに20mA流れるような抵抗の値を選べば良いわけです。
 オームの法則(ご存知無い方はネットで検索すればスグにヒットしますヨ)より
 抵抗R=電圧/電流ですから (電源電圧9V−LED分3.5V)/流したい電流20mA=5.5V/0.02A=275Ω
 ただし、抵抗も実は飛び飛びの値しか作られていません。どのような値かはE−系列という規格でもって決まっていて
 大抵のお店ではE−12系列かE−24系列の値をそろえています。(E−系列についてもご自身で調べてネ)
 ここではE−12系列の中カら、一番近い270Ωを選びます。
 多少電流が流れすぎる気もしますが、電池の電圧は直ぐに下がってしまいますので、まあ大丈夫です。
 気になる方は300Ωか330Ωを使ってください。
 図の様に接続すれば、ちゃんと光るはずです。


 鋭いヒトはもう気がついていると思いますが、電池が消耗して電圧が下がると、流れる電流も少なくなってしまいます。
 電源電圧が大きく変化する場合、抵抗よりは定電流ダイオードの方が良いかもしれませんネ。