温度センサで作る風センサ回路〜47×72mmの基板での配線
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温度センサを応用した、動く部分が全く無いのに風に反応する回路です。
温度センサに熱源を抱かせて、風が当たるとその熱が奪われることを利用します。

●回路図


2個のLM35DZのうちの1個には220Ωの抵抗を密着させます。この抵抗は電源を直接つないで、発熱体として用います。
発熱体が付いた方のLM35DZの方が温度は高くなりますので、付いていない方のLM35DZよりも出力電圧が高くなります。
(LM35DZの出力電圧は10mV/℃ つまり 20℃ならば200mV、30℃ならば300mVとなります)
この差をオペアンプLM358で取り出して増幅して、その電圧に応じて2個のLEDを点灯させます。



●部品配置
 ※部品面(部品を取り付ける面=銅箔が付いていない方の面)から見た図です

電源にはNiMHか乾電池を4本直列にして用います。あるいは5Vの安定化された電源ならば、さらに良いです。
LM35DZ+220Ωとある方は、下の写真のように抵抗をICに密着させて接着し、
抵抗のリード線をICの+Vs端子とGND端子にハンダ付けします。


この回路では調整が必要です。
まずは半固定抵抗を右一杯(抵抗値最大)に回して、風がセンサに当たらないように周囲を囲った状態で
電源を入れます。緑のLEDだけ点灯して、2つの赤LEDは消灯しているか、点灯後すぐに消灯することを確認します。
半固定抵抗をゆっくりと左に回すと、赤LEDが1個ずつ点灯してゆくはずです。 
半固定抵抗を少し戻して、赤LEDが1個だけ点灯する状態にしてしばらく置いておくと
センサが温まりLEDが徐々に消灯し始めます。
LEDが消灯して2分ほどしたら、もう少しだけ半固定抵抗を左に回して、
LEDが1個だけギリギリうっすらと点灯する位置に合わせます。
さらに1〜2分置いて、LEDが消えればOK。消えなければ少し半固定抵抗を回してギリギリ消灯する位置に合わせます。
これで調整完了です。
手のひらで仰ぐ程度の風で1個の赤LEDが点灯し始め、
ウチワでパタパタ仰ぐほどの風で、2つのLEDが点灯すると思います。


●使用する部品について
この回路に使用する部品は以下の通りです。
○IC     LM35DZ       ・・・  2個
        LM358        ・・・  1個
○ICソケット 8Pin DIP IC用 ・・・  1個
○LED    5mm緑         ・・・  1個
        5mm赤         ・・・  1個
○ダイオード  1N4148       ・・・  1個
○1/8W炭素皮膜抵抗(1/6Wや1/4W小型タイプでもOK)
        220Ω         ・・・  1個 (色帯は赤赤茶金)
○1/4W炭素皮膜抵抗 (1/6Wや1/8WでもOK)
        2.2kΩ        ・・・  3個 (色帯は赤赤赤金)
        10kΩ         ・・・  7個 (色帯は茶黒橙金)
○半固定抵抗 500kΩ         ・・・  1個
○電解コンデンサ 16V10μF     ・・・  1個 
○積層セラミックコンデンサ 0.1μF  ・・・  2個
○ユニバーサル基板            ・・・  1枚 (47×72mmの物)
○単三電池4本用電池ボックス       ・・・  1個 (リード線付きのもの)
○スズメッキ線 0.4φ         ・・・  50cm位
※その他、ハンダ(電子工作用のヤニ入りハンダ、0.8mmか1mmのもの)と単三乾電池4本が必要