基板挿入部品(早い話がリード線のある部品)のハンダ付けの方法




 ここではごく普通の部品のハンダ付けの方法を説明します。
 ハンダ付けがうまくできない原因は、
・熱の不足(または加え過ぎ)
・付ける部分の酸化
・手順が違う

がほとんどです。とくにビギナーに、一度ハンダゴテにハンダを載せ、それを付ける部分に持っていく方法をとる方が多く見うけられますが、これは絶対にいけません。せっかくハンダの中に入っているフラックスが皆飛んでしまい、不良の原因となってしまいます。
 また、ペーストの使用は絶対にいけません。ハンダ付け不良の原因となるばかりか、基板や部品の腐蝕、絶縁低下などの原因にもなります。
 どうしても思うようなハンダ付けができない場合、上の3点をチェックしてみてください。


部品を基板に差し込みます。
特に熱に弱いなどの問題が無い限り、部品の付け根にストレスが加わらない範囲で、深く差し込んでください。(1W以上の抵抗やパワートランジスタなど熱を持つ部品は数mm〜1cm程度基板から浮かせた方が良い)
部品が基板から落ちてしまう場合、図のように、差し込んだ後リード線を少し曲げておくと良いでしょう。
適切な温度に暖まったハンダゴテをランドとリードにあてがい1〜2秒待ちます。
コテ先の温度は、ハンダをコテ先に軽くあてがったときに、コテ先に吸われるように奇麗に溶けていくのが目安です。
強く押し付けないと溶けないようなら温度不足、コロコロと玉状になってすぐにコテ先から落ちてしまったり、すぐに焦げ臭いにおいがするようなら温度が高過ぎます。

ランド:プリント基板のハンダがのる部分
ランドとリードが暖まったら糸ハンダをあてがいます。
糸ハンダは0.8〜1.2mmのフラックス(ヤニ)入りの物が良いでしょう。
ハンダはランド上に奇麗に広がっていきます。
もし、ランド全体に広がらないようなら、ランドが汚れたり酸化したりしているかもしれません。
カッターナイフの背などで軽く磨いてみてください。
ペーストは絶対に使用しないでください。かえってハンダ付け不良の原因となります。)
ハンダがランド上で円錐形に広がったらあてがった糸ハンダを離します。
コテ先は糸ハンダを離してから0.5〜1秒位後に離します。
出来上がりです。
円錐形に広がっていれば最高です。
ランドが小さい場合など、図のように丸くなっていてもかまいません。