トランジスタのイケナイ(けれど面白い)使い方・・・その1
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トランジスタのイケナイ(けれど面白い)使い方・・・その1





♪いけない事?う〜ん、、、わからない♪ このフレーズ(あるアイドル歌手の歌の一節です)にピンと来た方は、是非ともメールください(^^ゞ

★トランジスタのエミッタ−コレクタ間の耐圧は6〜7Vと言う事は良く知られていますが
 E−C間に7Vくらいかかって、一旦電流が流れ始めると、E−C間の電圧はちょっと下がると言う事は、あまり知られていないかもしれません。
 ここでは、その一見ヘンな性質を利用して、「ちょっとした回路」を組んでみます。

※注意※
このコーナーでの様な使い方をしていると、トランジスタは劣化してしまい、通常の増幅等の用途には使用出来なくなります。
トランジスタ1個を駄目にしてしまっても良い覚悟の上で、実験してくださいネ!

○たった4個の部品で作る、LEDピカピカ回路
下に回路図を示します。何ともシンプルでしょう?

 (上の図中、トランジスタが「2SC946」となっていますが、「2SC945」の誤りです。ごめんなさい)

たったこれだけの回路で、1秒に3回くらいLEDがピカッ、ピカッと光ります。
トランジスタの向きが逆に思えるかもしれませんが、これが正しい(?)向きです。

回路の動作ですが、12Vから10kΩを通して電流が流れ、徐々に電解コンデンサの電圧が上がります。
トランジスタのE-C間の耐圧(約7V)+LEDの順方向電圧(約2V)を超えると、
トランジスタのE−C間に電流が流れ、LEDが光りますが、その瞬間E−C間の電圧が下がり、コンデンサが放電してしまいLEDが消灯します。
そして電流が無くなると、トランジスタのE−C間耐圧は7Vとなりますので、コンデンサの電圧が充分に上がるまでLEDは消えていて
コンデンサの電圧がE−C間の耐圧を超えると・・・と繰返すワケです。
ピカピカの間隔を変えるには、コンデンサを変えるか(大きくするとゆっくりになります)抵抗を変えるか(大きくすればゆっくりになります)しますが
LEDの明るさも変わってきますので、いくつかの抵抗やコンデンサを用意して、実験してみてください。
LEDを点滅するのに12V程度必要なのはちょっとNGですが、部品数が少ないですし、実験(というよりイタズラ)としては面白いと思います。

尚、12Vというと、「車で使いたい」というお問い合わせをしたくなる方もいらっしゃると思いますが
車載用途へのお問い合わせには一切お答えしませんので悪しからず。
どのような簡単な回路でも、走行中にショートでもして車両火災にでもなったら大変です。
車載用として使うにはどうしたら良いか?程度はご自身で判断できる様になってから
車載用としての工作を楽しんだ下さい。それがハンドルを握る人の義務でもあると私は考えます。
(蛇足ですが、私は車無しでの生活は考えられない、車好きです)