暗い時には暗く、明るい時には明るく、LEDが点灯する回路
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たま〜になんですが、お客様から、LEDを点灯する際に、暗くなったら暗く点灯、明るくなったら明るく点灯するような回路が欲しいと
リクエストをいただくことがあります。(多分目印として使う場合に、その方が都合が良いのでしょう)
このような回路は、一番簡単にはLEDの電流制限抵抗をCdSに置き換えてしまえば良く
暗くなってCdSの抵抗値が大きくなると電流は少なくなりLEDは暗くなり、明るい時にはCdSの抵抗値は小さくなるので
LEDは明るく光ることになります。
が、CdSの抵抗値によってLEDの明るさが制約されてしまいますので、不都合な場合もあるかもしれません。
ならば、トランジスタのベース電流をCdSで加減するのが、簡単でよい方法だと思うのですが、
もう少し手をかけて遊んでみるのも面白いかな?とも思って、下の図のような回路を考えてみました。



基本はC−MOSタイプの555で発信回路なのですが、ダイオードを使ってONとOFFの比率を変化できるようにしています。
この回路では、一周期の間のトランジスタがONになっている時間は固定で、OFFの時間はCdSによって変化します。
明るい時にはCdSの抵抗値は小さくなりますので、
OFFの時間が短くなる→一周期中のONの比率が高くなる→LEDは明るく光っているように見える
暗いときにはCdSの抵抗値が大きくなるため、その逆でONの比率が小さくなって、LEDは暗く見えます。
実際にはLEDは「点滅」しているのですが、発振周波数をある程度高くすれば、人の目には「点灯」しているように見えます。
(蛍光灯が実際には点滅しているのに、人の目には点灯しているように見えるのと同じですね)

真っ暗の場合、消灯期間が長〜くなるため、LEDがちらついて点滅するように見えるかもしれません。が、ご愛嬌ということで♪

CdSには明るい時に数kΩ、暗いときに1MΩ位の抵抗値になるようなものを使ってください。
ダイオードは小信号用シリコンダイオードなら何でも良いです。シリコンダイオードではVFが大きすぎるんじゃね?と思われるかもですが
お遊びなので、安いもので済ませています。
気になる人やケチを付けたい人はちょっと高いショットキーバリアダイオードを奮発して、お店の売り上げに貢献してくださいな。
電源に3Vを使う場合、LEDは2V位で光る赤や黄を使います。白など3V以上必要なLEDを使いたい場合、電源も5Vとか6Vにしてください。
555はC−MOSタイプを使います。電源電圧が高ければ(5V以上)、バイポーラタイプでも動作するかもです。是非実験してください。
(バイポーラタイプならば、トランジスタは要らないかもしれませんね)
トランジスタが完全にOFFするためのベースとエミッタの間の抵抗はここでは省略していますが、
もしど〜しても気になって夜も眠れないのでしたら、数〜10kΩ辺りを入れてください。

0.1μFは555の近くに付けてください。1000pFはマイラでもセラミックでも良いです。倍くらい値が違っても大丈夫だと思います。
抵抗は安い炭素皮膜抵抗で十分。トランジスタも小さくて安価なNPNならば大抵OKです。