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部品の顔のコーナー(抵抗編)


このコーナーでは、電子工作で使う頻度が高い部品の外観などについて、大雑把に説明いたします。
電子部品は数限りない種類がありますので、このコーナーに掲載していないような形の物も多数あります。
あくまで「一例」だとご理解ください。


抵抗
当店のキットのような「ちょっとした回路」では1/4W型の抵抗がもっともポピュラーですが
市販されているメーカー製の電子機器では、今やリード線がついた部品はむしろ少数派で、
分解して基板を見てみても、チップ抵抗の方が多く使われているかと思います。


炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗などとも)
下の写真はどちらも「1/4W炭素皮膜抵抗」です。
抵抗は電流が流れると発熱→温度上昇するため、許容できるW数が制限されるのですが
今までのものよりも耐熱性を向上させた、従来の1/8W型と同じくらいの大きさの1/4W型も出てきました。
(電子工作キットでは、カラーコードが見難くなるので不評を買うことがあります・・・)

どちらも1/4W型です。これからは上の小型タイプが増えていくようです。



金属皮膜抵抗(略してキンピ抵抗)
炭素皮膜抵抗は安くて良いのですが、精度や安定度、あるいは特にオーディオなどのアナログ回路ではノイズが少ないなどの理由で
少し高価な金属皮膜抵抗を使用することもあります。
下の写真は許容誤差1%の1/4W型金属皮膜抵抗ですが、カラーコードを見ると炭素皮膜抵抗が4本だったのが
金属皮膜抵抗では5本になっています。「位取り」が一つずれますので、たまにしか使わない場合要注意ですね。




酸化金属皮膜抵抗(略してサンキン抵抗)
1Wとか2W必要なんだけれど・・・の場合、酸化金属皮膜抵抗も使われます。こちらも以前のものより小型になりました。

写真は1Wのものですが、ちょっと古いものです。今は同じ位のサイズで2Wのものもあるようです。



セメント抵抗、ホーロー抵抗
もっと大電力のタイプが必要な場合、抵抗体をセメントで固めたセメント抵抗や、抵抗体の上にホーローを掛けたホーロー抵抗を
使ったりします。

写真はセメント抵抗、ホーロー抵抗としては一番小さな部類のものです。


ソリッド抵抗
以前は高周波用途に良く使っているのを見かけましたが、今は販売店でもあまり見かけなくなりました。

30年以上も部品箱の中に眠っていたものを引っ張り出してきました。



チップ抵抗
上の各部品は、基板の穴に挿してからはんだ付けするようにリード線が付いていますが、
最近(というか、もう随分と前から)は、基板の銅箔面に部品を付ける「表面実装」が多くなり、リード線はある意味邪魔になりました。
表面実装の場合、写真のような”チップ抵抗”を使います。写真の抵抗のサイズは2×1.25mmです。
随分と小さな部品ですが、電力を必要としない用途の場合、今やこのサイズでもむしろ大きいほうです。




可変抵抗
呼んで字のごとく、抵抗値を変化できるように作られたものです。
頻繁に調整する必要があるものに使います。身近なところではラジオやテレビの「ボリューム」でしょうか。
と書きたいのですが、今や市販の電化製品では可変抵抗で音量を調整するのは珍しくて、
大抵は「電子ボリューム」化されているんでしょうね。




半固定抵抗
可変抵抗からつまみを付けるシャフト部分をとったような構造で、こちらは一度調整したらあとはあまりいじる必要が無い用途向けです。
ドライバーを使って回すようになっているものが多いですが、指で回せるようになっているものもあります。
割と脆弱な構造なので、調整する時に力を入れて回すと壊れます。
実際に数年に1度は、どう見ても思いっきり回して壊したのに、「不良品だゾ!」のクレームが来ます(涙)





蛇足ですが、半固定抵抗と可変抵抗の間の区別は実は無い様で、人によっては半固定抵抗と言う呼び方を嫌う場合もあるようです。
が、部品屋さんでは大抵、つまみを取り付けられるものは可変抵抗、一時的な調整用でドライバーなどで回すものを半固定抵抗と
呼んでいるようです。
困るのは半固定抵抗も可変抵抗だろう!と、半固定抵抗とは呼んでくれず、あくまで可変抵抗という言葉を部品屋さんでも使おうとするケースで
話がかみ合わなくなり、トラブルとなる場合も稀にあります。
主義主張はとりあえず置いておいて、以前からの慣行慣例に倣って欲しい場合も多々あったりします。


上の説明は私なりの、かなり端折ったものですので、より詳しく知りたい方は下のリンクの書籍などを参照しつつ
実際にいろいろな回路を工作することをお勧めいたします。
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