LMF501Tラジオ部品セットの工作過程の説明
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専用基板の場合、抵抗など取り付けた際の背の低い部品からハンダ付けして行くと工作がし易いのですが
ユニバーサル基板の場合には、基板の端から順に工作して行く方が容易です。


●まずはポリバリコンの取り付け
※注意してください※
ポリバリコンの取り付けネジをポリバリコン本体に取り付ける際には、かならずケースや基板を間に挟んでください。
何も間に挟まずにネジだけ深くねじ込んでしまうと、ポリバリコン内部の羽がネジに押されて曲がり
ポリバリコンが使えなくなってしまいます。

基板にポリバリコンを取り付けるための穴を開けます
ピンバイスやキリなどを使って、取り付けネジ(2ヶ所)の穴としてユニバーサル基板の1mmの穴を
ビスが通る2.8〜3mm程に広げます。基板外側の穴は基板の穴をそのまま広げてください。
(ドリルを持っていれば、そのまま2.8〜3mmのドリルで穴を開けてください)




基板内側の穴は、基板に開いている穴と穴の間に開けます。
まずはキリなどを使って穴あけ位置に小穴を開けます。


そのままキリやピンバイスでビスが通るまで穴を広げてください。



ドリルを持っていれば、穴あけ位置にポンチ→2.8〜3mmの穴を開けてください。


次にシャフトを通すための穴を開けます。
リーマーを持っている方は、まずは4mm位に基板の穴を広げて、リーマーでさらに10mm位に広げるとよいです。
太いドリルの刃を持っていれば、もちろん直接10mm程の穴を開けてしまって構いません。
リーマーや太目のドリルを持っていない場合、ヤスリなどで少しずつ穴を広げてください。



リーマーを使うと、基板に開いている穴のためにどうしても広げた穴が歪になりますが、
ダイヤルで隠れますので気にしない・・・


バリコンの端子をのばします。
買った時には2本の端子は曲げられているかもしれませんが、写真のような感じにのばしておきます。
※端子は薄い金属板のため、指などを切らないように注意してください。


基板に開けた穴にあわせて、基板の裏(金属箔=ランドがある方の側)からシャフトを挿し込みます。


ビス2本でバリコンを基板に固定します。


シャフトを通す穴は内側に寄ってしまいますが、やはりダイヤルで隠れますので気にしないでスルーします。


端子と基板のランドとをハンダ付けしておきます。



●100pFと330μH
インダクタは写真のように基板の穴の間隔にあわせて「コ」の字型にリード線を曲げて挿し込みます。
※このセットで使うインダクタは一見抵抗のような形をしています。




部品配置図をよく確認して、100pFと330μHを所定の位置に挿し込みます。
基板のランドが付いていない方の面から挿し込んでください。


挿し込んだら、基板から抜けてしまわないように、裏側(金属箔がある側)でリード線を少し曲げておきます。



●裏側でハンダ付け
裏側の金属箔(銅箔か、銅箔にハンダを薄くメッキしてあります)に部品のリード線をハンダ付けしてください。
基板がグラグラして工作しにくい場合には、ケシゴムなど適当なものを台としてください。
火傷の危険あり!!高温に注意!




●余分な部分を切り取る
部品のリード線の余分な部分を残しておくと、工作がやり難くなります。ニッパで切り取ってください。
失明の危険あり!ニッパの切りカス飛散に注意!

切り取ったリード線は捨てないで取って置くと、後で役に立つかもしれません。


●部品とその周りを配線
スズメッキ線で、各部品の間の配線をします。部品配置図とよく見比べながら作業してください。
スズメッキ線ではハンダ付けがし難い場合、切り取った部品のリード線を使用すると、
ハンダがよく乗るので作業しやすいです。





●ICと100kΩ、0.01μFをハンダ付け

ICはリード線を少し広げてから基板の穴に挿し込みます



部品を基板にハンダ付けして固定したら、裏側(ハンダ付けする面)の配線を進めます。



●イヤホン、電池ボックス、ビニール被覆線を除く残りの部品を
ハンダ付けし→裏面で配線を繰り返して全て取り付けます



●アンテナ線と電池ボックスをハンダ付け
ビニール被覆線を1m位の長さに切ります。
切った片端の被覆をむいて中の銅線部分を出します。



銅線部分をハンダメッキします。ハンダを付けすぎると基板の穴に入らなくなってしまいます。



電池ボックスのリード線とビニール被覆線白を基板の所定の位置に差し込んで、
銅箔面でランドとスズメッキ線にハンダ付けします。




●イヤホンの線をハンダ付けします。



この段階では、配線は、”スポット”でハンダ付けしてください。



●ここでチェック!
この段階で、一旦作業の手を止めて、ハンダゴテの電源を抜いてください。
お茶でも飲んで一服して気持ちを落ち着かせてから、部品の付け間違いは無いか?配線に間違いは無いか?
慎重に確認してください。
完成を急ぐあまりに、十分に確認しないまま電源を入れて工作に不備があった場合、最悪部品が壊れてしまいます。
部品が壊れてしまうと、その特定や交換で、確認の何倍何十倍の労力が必要になってしまいます。


●ダイヤルの取り付け
ポリバリコンのダイヤルをシャフトに取り付けます。
ダイヤルの裏の凸凹とシャフトの切欠をあわせて取り付けて、ビスで固定します。



●電池を入れてみる
電池ボックスに新しい乾電池を入れてください。


アンテナ線をのばして、ダイヤルをゆっくりと回してみてください。
イヤホンから放送が聴こえればOKです。
※正しく組み立てられていても、鉄筋コンクリートの建物の中では聴こえないかもしれません。
 鉄筋コンクリートの建物の中で聴く時には、極力窓際で動作させてみてください。


●ハンダ付けの仕上げ
スズメッキ線での配線は、「スポット」でのハンダ付けでも良いのですが、
写真のように各ランドにハンダ付けしておくと、より確実なものになります。

ただし、この過程でせっかくただしく付いていた部分が外れてしまう事もありますので
よく確認しながら作業してください。



●最終確認
終わったら、もう一度よく確認して、電源を入れてみます。もし動作しなくなってしまったら
上の過程で外れてしまった箇所が無いか?よく確認してください。
これで完成です。電池ボックスは、両面テープで基板に止めるなどしてください。
基板の四隅の穴にはM3×15mmのビスを固定して、「脚」としてみました。




ビニール被覆線の中の線や、とりわけイヤホンの中の線は細くて切れやすいです。
動作を確認したら、引っ張って切ってしまったりしないように、
ホットボンドなどで基板に固定しておくのも良いかもしれません。



このラジオは1mAにも満たない電流しか回路に流れませんので、
動作させっぱなしでも電池は2ヶ月くらいは持ちます。
ですから電源スイッチは省略してしまいました。
懐中電灯などでは使えなくなった電池でも動くこともありますから、非常用としても良いと思います。
ストレート方式のラジオですから、混信もあると思いますし(特に夜間)、感度もそれ程高くはありませんが
自分で組み立てたものから放送(人の声)が聴こえてくる感覚は格別のものがあります。